2014年05月09日

源頼朝の初恋 その12

自分の命は救われたものの頼朝には気掛かりがあった。
それは八重姫と八重姫との間に生まれた千鶴丸である。
会いたい・・・しかし頼朝は動けなかった。
八重が頼朝と共に暮す事を望んでも
頼朝が千鶴丸を手元に置きたいと望んでも
それは叶うはずの無い願いである。
伊東祐親にとって娘 八重も孫 千鶴丸も今や人質の様なものである。
これ以上を望む事は許されない。
自分の命を救ってくれた北条時政に申し訳が立たない。
頼朝は八重の事も千鶴丸の事も口にする事は無かった。
ただ心の中でだけ我子の成長を願っていたのである。

源頼朝にとっての初めての恋は頼朝にとって初めての息子 千鶴丸の誕生に至った。
しかし頼朝はその息子を僅か3歳で失う経験もする。
例え頼朝が北条時政の屋敷に逃げ込む事無く
伊東祐親の差し向けた追手に討たれていても
息子 千鶴丸の死は回避出来なかっただろう・・・
頼朝も千鶴丸も殺されていたに違いない。
しかし頼朝は生き残った。北条時政の屋敷で守られながら
息子の死を知らされた。
悲しみながら頼朝は思っていただろう。
父親でありながら自分は息子を救う事が出来なかった。
千鶴丸の命と引き換えに自分は生き残った様なものだと・・・
千鶴丸を死に追いやったのは「自分」であると。

伊東を流れる松川の上流 轟淵の滝壺に千鶴丸は沈められた。
命じたのは伊東祐親である。
祐親にとっても可愛い盛りの3歳の孫の殺害を命じながら
祐親は自分に言い聞かせていただろう。
こうするしか他に一族を守る方法はない・・・
浅はかな自分の娘のした事の尻拭いをしただけだ。と。
そして八重姫も祐親の命令を受けて他の男の元に輿入れさせられた。
頼朝の初恋は悲しく辛い結果に終った。
posted by KANCHI at 23:39| Comment(0) | 頼朝ブログまとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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